親の葬儀は、落ち着いて考える時間がほとんどありません。病院や施設から連絡を受け、搬送先を決め、葬儀社と打ち合わせをし、親族へ連絡する。その流れの中で、気づけば大きな葬儀になっていたという人もいます。

葬儀を終えたあとに「家族葬にすればよかった」と感じる理由は、単に費用を抑えたかったからではありません。家族で静かに見送る時間が少なかったこと、参列者への対応に追われたこと、葬儀社への確認が不十分だったことが、あとから後悔として残りやすいのです。

「もっと小さく見送ればよかった」と感じる場面

一般的な葬儀では、親族だけでなく、近所の人、故人の知人、仕事関係の人など、幅広い人に連絡することがあります。もちろん、多くの人に見送ってもらえることはありがたいことです。

しかし、喪主や家族の立場では、参列者への案内、受付、香典、返礼品、食事、挨拶など、対応することが一気に増えます。悲しむ間もないまま、段取りに追われてしまうことも少なくありません。

家族で過ごす時間が少なくなる

葬儀の当日は、思っている以上に慌ただしく進みます。親族への説明、僧侶や葬儀社との確認、参列者への挨拶などが続くため、故人のそばで静かに過ごす時間は限られます。

葬儀後に「母とゆっくりお別れする時間がなかった」と感じる人は珍しくありません。家族葬を選んでいれば、呼ぶ人を絞り、家族中心で見送る時間を作りやすかったかもしれない。そう考えると、後悔が残りやすくなります。

費用の全体像を理解しないまま決めてしまう

葬儀費用は、プラン料金だけで判断しにくいものです。祭壇、棺、搬送、安置、式場使用料、火葬料、料理、返礼品など、さまざまな項目があります。

さらに、参列者の人数によって変わる費用もあります。最初は少人数のつもりでも、親族や知人への連絡が広がると、料理や返礼品の数が増え、総額が想定より高くなることがあります。