IG証券のCFD取引にかかる主なコスト

CFDの取引コストは、売買手数料だけではありません。スプレッド、ファンディングコスト、通貨交換コストなどが損益に影響します。

スプレッド

スプレッドは、売値と買値の差です。買った直後に同じ価格帯で売っても、スプレッド分だけ損失から始まります。

株価指数CFDや商品CFDでは、売買手数料を無料としている銘柄でもスプレッドが取引コストになります。重要な経済指標の発表前後や市場の流動性が低い時間帯には、スプレッドが拡大することがあります。

株式CFDの取引手数料

株式CFDでは、新規注文時と決済時の両方で取引手数料が発生します。最低手数料が設定されている市場では、少量取引ほど投資金額に対する手数料負担が大きくなる場合があります。

ファンディングコスト

期限なしの株価指数CFDや商品CFDなどを翌営業日まで保有すると、ファンディングコストが発生する場合があります。週末をまたいで保有した場合は、複数日分がまとめて反映されることがあります。

中長期で保有する予定なら、価格予想だけでなく、保有期間中のコストも含めて損益を計算する必要があります。

配当金調整額や借株コスト

株価指数CFDや株式CFDでは、配当落ちに伴う調整額が発生することがあります。一般に買いポジションでは受け取り、売りポジションでは支払いとなりますが、税相当額などの扱いは市場や商品によって異なります。

株式CFDを売り建てる場合は、銘柄によって借株コストが発生することもあります。

CFD取引の税金と確定申告

日本国内に居住する個人が、国内の登録金融商品取引業者を通じて行う一般的なCFD取引で得た利益は、原則として「先物取引に係る雑所得等」に分類され、申告分離課税の対象になります。

税率は原則20.315%

CFD取引の利益に対する税率は、所得税15%、住民税5%、復興特別所得税0.315%を合わせた20.315%です。

CFDは特定口座の対象外であるため、証券会社が税額を計算して源泉徴収まで完了する仕組みはありません。確定申告が必要になる場合は、自分で年間損益を集計します。

一定の先物取引と損益通算できる

国内業者を通じた一定のCFD、FX、商品先物、日経225先物などは、「先物取引に係る雑所得等」の範囲内で損益通算できる場合があります。

一方、上場株式の現物取引や投資信託の譲渡損益とは、原則として損益通算できません。海外業者を利用した取引や暗号資産取引は税区分が異なる場合があります。

損失は一定の条件で3年間繰り越せる

CFD取引で年間損失が発生した場合、一定の要件を満たして確定申告を行えば、その損失を翌年以後3年間にわたって繰り越せます。

損失を繰り越すためには、利益が出ていない年でも確定申告が必要です。また、その後も継続して申告しなければならないため、年間取引報告書や必要経費の資料を保管しておきましょう。

税務上の取扱いは、職業、所得額、居住地、ほかの取引内容によって異なる場合があります。個別の判断が難しい場合は、税務署や税理士へ確認してください。

IG証券とSBI証券のCFDは何が違う?

CFDを扱う証券会社は複数ありますが、同じ「CFD」という名称でも、取引できる銘柄や取引方式が異なります。口座を選ぶ際は、会社名だけでなく商品内容を比較することが重要です。

IG証券は個別株やオプションを含む選択肢が多い

IG証券は、株価指数、国内外の個別株、金、原油、外国為替、債券先物などの店頭CFDを取り扱っています。通常のCFDに加えて、ノックアウト・オプションやバイナリーオプションを扱っている点も特徴です。

SBI証券には店頭CFDと取引所CFDがある

SBI証券は、株価指数、金、原油などを対象とした店頭CFDのほか、東京金融取引所の「くりっく株365」も取り扱っています。

くりっく株365は取引所CFDであり、複数のマーケットメイカーが提示する価格をもとに取引する仕組みです。IG証券の店頭CFDとは取引方式、取扱銘柄、証拠金、手数料、取引期限などが異なります。

比較項目IG証券SBI証券
主な方式店頭CFD店頭CFD・取引所CFD
個別株CFD国内外の多数の銘柄を取扱いサービスによって取扱いが異なる
ノックアウト・オプション取扱いあり原則として同一の商品は取扱いなし
主な比較ポイント銘柄数、注文機能、コスト取引方式、証拠金、対象銘柄

どちらが一律に優れているとはいえません。取引したい銘柄、必要証拠金、最低取引数量、取引時間、保有コスト、注文方法を比較することが大切です。

バイナリーオプションとCFDの違い

IG証券ではバイナリーオプションも取り扱っていますが、通常のCFDとは損益の決まり方が異なります。

一定時間後の価格を予測する取引

バイナリーオプションは、一定の判定時刻に原資産価格が指定水準より上か下かなどを予測する取引です。予測どおりならペイアウトを受け取り、外れれば購入金額の全部または一部が損失になります。

IG証券では、外国為替、株価指数、商品を対象とするバイナリーオプションを取り扱っています。モバイルでは専用アプリではなく、Webブラウザから取引する形となります。

損失が限定されても簡単な取引ではない

購入時点で最大損失を把握しやすい点は特徴ですが、価格が上がるか下がるかを選ぶだけで簡単に利益を得られる金融商品ではありません。

取引期間が短いほど一時的な値動きの影響を受けやすく、繰り返し取引すれば購入代金やスプレッド相当の負担が積み重なります。取引前には、各社が公表している顧客損益の状況や取引説明書を確認してください。

初心者がCFDで大きな損失を避けるためのポイント

CFDは取引対象が豊富で、上昇相場と下落相場の両方に対応できます。しかし、少額資金で大きな利益を狙おうとすると、同じだけ大きな損失リスクを引き受けることになります。

証拠金ではなく取引総額を見る

必要証拠金が1万円と表示されていても、実際のポジション総額が1万円とは限りません。損益は基本的にポジション総額を基準に計算されます。

注文前に「価格が1%逆方向へ動いたら何円の損失になるか」を計算しましょう。計算できない銘柄は、仕組みを理解するまで取引しない判断も必要です。

1回の損失上限を先に決める

利益目標よりも先に損失上限を決めます。生活費、納税資金、教育費、老後資金など、失うと生活に影響する資金は取引に使わないことが重要です。

逆指値注文は有効な管理方法ですが、通常の逆指値は価格急変時の約定価格を保証しません。損失額をより厳密に限定したい場合は、ノックアウト・オプションやノースリッページ注文の条件とコストを確認してください。

最初から最大レバレッジを使わない

利用可能な最大レバレッジまで取引すると、わずかな値動きで証拠金維持率が大きく低下します。口座に余裕資金を残し、取引数量を抑えることで、短期的な価格変動に耐えやすくなります。

デモ口座で損益計算と注文方法を確認する

IG証券はデモ口座を提供しています。実際の資金を入れる前に、銘柄検索、ロット入力、逆指値設定、決済、チャート操作などを確認できます。

ただし、デモ取引では実際に資金を失う緊張感がなく、ライブ口座と心理状態が異なります。デモ口座で利益が出たことだけを理由に、実際の取引数量を急に増やすのは避けましょう。

まとめ:IG証券のCFDは銘柄の多さだけでなくリスク管理を重視する

IG証券のCFDでは、日経平均、米国株、金、原油、外国為替など、多様な金融商品を一つの取引システムで取引できます。買いと売りの両方から始められるため、相場の上昇局面だけでなく、下落局面でも利益機会を狙えます。

一方、CFDはレバレッジ取引であり、少額資金で高い利益を狙えることは、短期間で大きな損失が発生する可能性と表裏一体です。通常のCFDでは、ロスカットがあっても証拠金を上回る損失が生じることがあります。

取引を検討する際は、銘柄の値動きだけでなく、ポジション総額、1ポイント当たりの損益、スプレッド、手数料、持ち越しコスト、取引時間まで確認しましょう。ノックアウト・オプションなどを利用する場合も、損失が限定される条件と例外を理解することが大切です。

<参考サイト>IG証券 / 国税庁 / 金融庁 / 一般社団法人金融先物取引業協会 / SBI証券 / 東京金融取引所