NISA・定期預金と比べて「じぶんの積立」はお得?

「じぶんの積立」、NISA、定期預金は、いずれも将来のお金を準備するために利用できますが、仕組みもリスクも異なります。どの商品が有利かは、運用期間、必要な流動性、価格変動への考え方によって変わります。

つみたて投資枠を使うNISAとの違い

比較項目じぶんの積立NISAでの投資
商品の性質円建ての積立保険投資信託・株式などへの投資
価格変動契約所定の返戻率・受取率市場の値動きで増減する
元本割れ通常の契約条件では返戻率100%以上の設計売却時の価格によって元本割れする可能性あり
税制一般生命保険料控除口座内の運用益が非課税
期待できる収益契約時に受取額を確認しやすい大きく増える可能性と減る可能性の両方がある

NISAは商品名ではなく、投資によって得た一定の利益を非課税にする制度です。預けた金額自体が控除される制度ではありません。

値下がりが不安で、10年後に受け取る金額をあらかじめ把握したい場合は、「じぶんの積立」のほうが仕組みを理解しやすいでしょう。一方、短期的な値下がりを受け入れながら長期的な資産成長を目指す場合は、NISAを利用した分散投資も選択肢になります。

両者は必ずしも二者択一ではありません。元本の変動を避けたい資金は保険や預金、長期間使う予定のない資金はNISAというように、目的別に分ける考え方もあります。

定期預金より必ずお得とは限らない

定期預金との比較では、次の点を確認する必要があります。

  • 定期預金の金利と預入期間
  • 満期前にお金が必要になった場合の扱い
  • すでに一般生命保険料控除を使い切っているか
  • 10年間資金を置いておけるか
  • 銀行と生命保険会社で異なる保護制度

「じぶんの積立」は、毎月の口座振替によって半強制的に積み立てやすく、契約所定の返戻率が100%以上である点が特徴です。一方、普通預金のようにATMですぐ引き出せるものではなく、解約手続きが必要になります。

定期預金は、金融機関や預入期間によって金利が異なります。中途解約時の利率は低くなることがありますが、生命保険よりも仕組みが単純で、預金保険制度の対象となる点が特徴です。

したがって、「じぶんの積立は定期預金より必ず得」と一律に判断することはできません。満期時の受取額だけでなく、節税効果、資金拘束、保護制度まで比較する必要があります。

持病があっても申し込める?健康告知は不要

「じぶんの積立」は、申込みに際して医師による診査や健康状態の告知を必要としません。年齢などの契約条件を満たせば、持病や既往症がある人、健康状態に不安がある人も申し込めます。

健康告知不要でも契約条件の確認は必要

健康状態の告知が不要であっても、すべての人が無条件で契約できるという意味ではありません。2026年8月1日契約日分からは、被保険者年齢が0歳から75歳、契約者年齢は18歳以上とされています。

契約者と被保険者を別に設定する場合や、未成年者を被保険者にする場合は、契約関係者や受取人の設定を含め、申込時に詳しい確認が必要です。

ネット完結・営業担当者なしで加入できる?

明治安田生命の公式な申込手順は、パンフレット請求、資料確認、面談による説明、申込みという流れです。そのため、資料請求から契約までのすべてがインターネットだけで完結し、担当者と一切話さず加入する商品ではありません。

不要な保険を勧められたときの伝え方

面談は商品内容や注意事項を確認する機会でもありますが、希望していない保険まで契約する必要はありません。ほかの商品を提案された場合は、次のように具体的に伝えると意思が伝わりやすくなります。

  • 「今回は、じぶんの積立だけを検討しています」
  • 「医療保険や死亡保険の見直しは希望していません」
  • 「今日は説明だけ聞いて、契約は持ち帰って判断します」
  • 「追加商品の案内や継続的な連絡は不要です」

その場で契約を決めず、保険設計書、契約概要、注意喚起情報、約款を持ち帰って確認しても問題ありません。特に、満期保険金、解約返戻金、保険料払込期間、受取人、税金の扱いは申込前に確認しておきたい項目です。

「じぶんの積立」が向いている人・慎重に考えたい人

商品を選ぶ際は、節税効果の大きさだけでなく、毎月の家計や資金を使う時期との相性を確認することが重要です。

向いている可能性がある人

  • 毎月5,000円から計画的に積み立てたい人
  • 投資信託の値動きや元本割れが不安な人
  • 10年程度使う予定のない資金を準備したい人
  • 自分で貯金すると途中で使ってしまいやすい人
  • 一般生命保険料控除の枠が残っている人
  • 健康状態の告知がない積立保険を探している人

慎重に考えたい人

  • 生活防衛資金が十分に準備できていない人
  • 近いうちに住宅購入、転職、出産など大きな支出を予定している人
  • すでに一般生命保険料控除の上限を使い切っている人
  • インフレを上回る高い運用成果を目指したい人
  • 必要なときにすぐ引き出せる資金を増やしたい人

月5,000円であっても、5年間では合計30万円を支払います。家計に余裕がない状態で節税だけを目的に契約すると、途中で保険料の支払いが負担になる可能性があります。まずは急な医療費や失業に備える預貯金を確保し、そのうえで無理のない金額を設定すると安心です。

節税はメリットの一つ。受取額と資金の使い道を確認して選ぼう

明治安田生命「じぶんの積立」は、毎月5,000円から始められ、5年間保険料を払い込み、10年後の満期保険金を準備する積立保険です。2026年8月1日契約日分からは、10年満期時の受取率が110.0%となっています。

一般生命保険料控除の対象になるため、会社員は年末調整によって所得税・住民税の負担が軽くなる可能性があります。ただし、保険料がそのまま戻る制度ではなく、実際の節税額は所得税率や既契約の控除状況によって異なります。

また、2026年分と2027年分の所得税では、一定の23歳未満の扶養親族がいる場合、一般生命保険料控除の上限が一時的に6万円へ引き上げられます。対象となる場合は、年末調整時の申告漏れに注意しましょう。

契約前には「節税できるか」だけでなく、10年間の資金計画、途中解約時の受取額、すでに使っている生命保険料控除、預金やNISAとの役割分担を確認することが大切です。

<参考サイト>明治安田生命 / 国税庁 / 財務省 / 東京都主税局 / 生命保険契約者保護機構