在宅介護を続けるほど家族の負担が増えることもある

介護施設への入居を考える前に、できるだけ自宅で見たいと考える家族は少なくありません。住み慣れた家で過ごせることは、本人にとって大きな安心です。

ただし、在宅介護は費用を抑えられる反面、家族の負担で成り立っている部分があります。食事の準備、服薬管理、トイレ介助、通院付き添い、買い物、夜間の見守りなどが続くと、介護する側の生活も変わります。

特に、認知症の症状が出ている場合や、転倒リスクが高い場合、夜間の対応が必要な場合は、家族だけで支えるのが難しくなります。介護する側が体調を崩してから施設を探すと、冷静に比較する余裕がなくなります。

施設検討が遅れると選択肢が狭くなる

老人ホームや介護施設は、希望したタイミングで必ず入れるわけではありません。地域によっては空室が少ないこともありますし、特別養護老人ホームのように入所条件や待機期間がある施設もあります。

また、認知症対応、医療連携、看取り対応などが必要になると、候補となる施設はさらに限られます。急いで探すほど、費用や条件を十分に比較できず、入居後に後悔する可能性が高くなります。

親の介護費用が子どもの老後資金を崩す

50代から60代にかけては、自分の老後資金を本格的に考え始める時期です。その一方で、親の介護が始まりやすい時期でもあります。

親の年金や貯金だけで介護費用をまかなえればよいですが、実際には子どもが補助するケースもあります。毎月数万円の支援であっても、長く続けば大きな負担です。

親が一人暮らしで、転倒や認知症の不安がある場合、老人ホームや介護施設の検討が必要になることがあります。そのときに親の資産状況を把握していないと、誰がどこまで費用を負担するのかで家族内の話し合いが難しくなります。